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ブルターニュへの旅3

ブルターニュへの旅3_c0146402_5182184.jpgLe bistro de Jean で美味しい食事をお腹いっぱい食べ過ぎたのか、朝起きると全然お腹も空いていなく、朝食はとらずにそのままホテルをチェックアウトし、まだ見ていなかった市街へと出かけました。

写真はサン・マロの街並みです。ブルターニュの街はほとんどがこのような石造りの街で、カラフルなアルザスとはまた違った魅力のある、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
この日はあいにくの曇り空、でもこの天気もこの街に合っていると思いました。

ブルターニュへの旅3_c0146402_528253.jpg車に荷物を置いて、早速旧市街の中へ。

曇り空のもと、落ち着いた雰囲気の街を散策すると、同じ通りに何軒か伝統的なブルターニュのお菓子を売っているお店を見ました。こちらのお店は、サン・マロのカテドラルの下にあるお店。こちらは塩キャラメルやキャンディーなどが中心でした。

そして下の写真、数軒となりのこちらのお店には、日本でもいつでしたか、かなり流行ったクイニーアマンや、昨日私がデザートに頼んだFar Bretonが売られていました。

ブルターニュへの旅3_c0146402_5345824.jpgこのお店では、下のようなクイニーアマンが焼き立てで売られていました。日本で売られているのとはずいぶん形が違いますが、この形がきっと本来の形なんだろうな、と思います。美味しそうでしょう?

ブルターニュへの旅3_c0146402_5365162.jpgショーケースに書いてありますが、traditionnelがプレーンのクイニーアマン、aux pommesがりんごがはいったもの、そしてau nutellaが、フランスでも大人気の、イタリア生まれのチョコレートスプレッド、ヌッテラが入ったものです。先ほどお腹が空いていなかったと述べましたが、こんな美味しそうなものを目の前にして通りすぎるわけには行きません。私はプレーンのtraditinnelを選択、主人はFar bretonを買って、食べながらの散策になりました。

ブルターニュへの旅3_c0146402_524761.jpgバターたっぷりの美味しい生地に舌鼓を打ちながら海岸近くへ。
海岸沿いの城壁の上に上がると、海が見渡せました。近くには小さな島がいくつかありますが、そのいずれもに、建物が建てられていました。かつての最前線の地、そんな雰囲気が漂っていました。

さて、サン・マロをひとしきり散策し、お昼前にはここを出発しました。今日の目的はブルターニュのロマネスク教会めぐりとドルメンなど巨石文化の足跡を追うことです。

ブルターニュへの旅3_c0146402_5484879.jpgまずは左の写真。こちらはLanleffという小さな小さな村にある教会(Templeと実際には書いてありますが)です。ここは饗庭孝男さんの『フランス・ロマネスク』(山川出版社)という本を読んで、一番に行ってみたかった所でした。
ご覧の通り、完全な円形の教会で、12世紀の前半にこの地方の領主に従って十字軍に行った人が、エルサレムの聖墳墓教会を思い出して建てたものだそうです(前著参考)。饗庭さんも書かれていますが、本当に異教的な雰囲気の漂う、不思議な感じのする場所でした。工事中のため、近づけなかったのが残念です。

ブルターニュへの旅3_c0146402_635330.jpgブルターニュへの旅3_c0146402_662347.jpgお次はPerros-Guirec(ぺロス・ギレック)という街のロマネスク教会へ。

右が前から見た教会。左は教会内部の柱頭彫刻です。

私は美術史には詳しいわけではありませんが、フランスに来てから色んな教会を見ていくうちに、何となく、ロマネスク期のものを見ていると落ち着くなあ(というか面白い?)と思うようになってきました。左の写真のような、(何を表しているのかは私には残念ながらわかりませんが)、感情の入る余地の無い(良い意味で)ものに惹かれる傾向がある気がします。何だか可愛いのもお気に入りです。

ブルターニュへの旅3_c0146402_6173516.jpgぺロス・ギレックにて教会を見た後は、ちょっと休憩しようと、近くのサロン・ド・テへ入りました。なかなかの良い雰囲気のお店で、そこのマダムもかなり良い方でした。でもこのマダム、人の心が読めるのか(?)、私達がコーヒーでなく紅茶を頼もうかと相談していたところ(日本語で)、すぐさま紅茶のメニューを持ってきたり、私がトイレをたずねるためにちょっとマダムに近づくと、「トイレはあっちよ!」とすぐに返されたり、不思議なことが多かったです。主人と未だにあそこのマダムは人の心が読めるに違いないと話しています。

ブルターニュへの旅3_c0146402_62258.jpgブルターニュへの旅3_c0146402_6222640.jpgこちら二つがそこで頼んだケーキです。

左が私の頼んだもの。一番下にはチョコスポンジケーキ、そして濃厚なチョコレートクリームがたっぷり乗った、私好みの濃い味のケーキでした。

右は主人の頼んだケーキ。こちらはカフェ味のものでした。例の如く一口おすそ分けを頂きました。美味しいケーキと紅茶で一息ついた後は、更に海岸近くを西へと進んでいきます。

ブルターニュへの旅3_c0146402_6282950.jpg車で走っている途中、道端にこんなドルメンがぽんっと置かれていました。何の看板も案内も無く。あまりにもあっさりとあったため、一度通り過ぎてしまい、車中で「今のドルメンだよね!?」と話して、もう一度引き返し、近くに車を止めてじっくりと観察しました。うーん、さすがブルターニュ。こんなものがあっさりとあるとは・・・。横を通る車も、みんなあっさりと通り過ぎて行きます。

ブルターニュへの旅3_c0146402_6335570.jpgこちらはIle-Grandeという島のドルメンです。
こちらは上のものよりも数倍大きく、中も人が通れるようになっています。まるでトンネルのようです。古代の人たちは、ここをきっと神聖な場所としていたんだろうな・・・と思いをめぐらせていると、何故かドルメン内にはカラフルな紙ふぶきがいっぱい落ちていて、ドルメンの外側にはハートの落書きがされていました。どうやら近くの若者がここで何かお祭をやったようです。紙ふぶきはまあいいとしても、ドルメンに落書き・・古代の人が怒っちゃわないかしら?何てちょっと心配しました(笑)

ブルターニュへの旅3_c0146402_647439.jpgこちらは上の島の近くにあるメンヒルです。

古代の巨石に、キリスト教の彫刻を施したこの石柱、メンヒルの中で一番見たかったものでした。でも最初は私の見たかったものと違うと思ったのです。それはなぜかというと、私はこのメンヒルのかなり昔の写真を見て「行きたい!」と思ったのですが、その昔の写真には、上部の十字架、その下の彫刻は勿論あったのですが、更にその下にキリストの彫刻が彫られていたのです。でも、写真をみてお分かりになるように、現在はそのキリストの部分のみ消されています。それが何故なのかわかりませんが、残念です。

ブルターニュへの旅3_c0146402_649917.jpgこの日はイギリスとの連絡船が出る街、Roscoff(ロスコフ)に宿を取っていました。
でもロスコフに到着したとき、物凄い暴風雨で、ホテルは街を周るのに良い場所にあったのですが、この日は観光なんてとても出来る様子ではなく、ホテルで夕食まで休み、七時頃、暴風雨の中、近くのレストランまで走って行きました。

この日行ったレストランはこちらのLe surcoufという、海の幸専門のレストラン。やはり港町に来たのだから、海の幸を食べないと、とここにしました。写真は翌日撮ったものです。

ブルターニュへの旅3_c0146402_65244100.jpgまずはシードルで乾杯。シードルはボレという、スープの器のようなもので飲むことがこちらでは多かったのですが、この店ではこのようなグラスで。
生シードルを頼んだのですが、美味しかったです!私も夫もシードル大好きなので、普段の二人にしてはかなりの量のお酒をこの日は飲んでしまいました。

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ブルターニュへの旅3_c0146402_656245.jpgアントレには、主人はやはり魚のスープを。私はやはり牡蠣をたのみました。

主人の魚のスープ、一口頂いて美味しかったのですが、この器もとても綺麗で気に入ってしまいました。ブルターニュの伝統的な絵柄だったので、その後このような器が無いかお土産屋さんなどで探してみたのですが、残念ながら見つかりませんでした・・。
牡蠣も美味しかった!個人的にはここの牡蠣が一番美味しかったです。

ブルターニュへの旅3_c0146402_714145.jpgブルターニュへの旅3_c0146402_72232.jpgそしてこちらはメインです。左が私の頼んだ、魚介の鍋、パイ生地包み。さくさくのパイ生地を割ると、中にはホタテやたらなどがたっぷり入った、シーフードクリームシチューのようなものが。あっさりしていて、魚介も新鮮で美味しかったです。

対して主人は本日もホタテを選択。この料理、クリーム系のソースなのですが、結構な酸味があり、不思議な味のする料理でした。酸味が何に拠るものなのか、下にある昆布のような海草か、それともレモンなどのシトロン系か、いずれにせよ美味しかったのですが。ライスもついてきていました。

ブルターニュへの旅3_c0146402_781246.jpg今日はデザートを頼むのはやめようと思っていたのですが、最後にはやっぱり頼んでしまいました。でも流石にケーキなどは入らなさそうだったので、軽めのアイスクリームを二人とも選択。美味しかったです。


旅行三日目も、ロマネスク教会、巨石文化、そして美味しい料理と、前日にも増して充実した一日となりました。

食べすぎで寝苦しいRoscoffの夜は強風と暴雨と共に過ぎていきました・・。
# by merico-merico | 2009-03-10 07:22

ブルターニュへの旅2

ブルターニュへの旅2_c0146402_501181.jpgパリを出た後は、ひたすら高速道路上を西へ西へと向かって車を走らせます。幸いお天気にも恵まれ、気持ちよい青空のもと、ドライブを楽しむことが出来ました。それにしても、フランスの高速道路を走っていて思うのは、皆さん、速いこと速いこと。制限速度も、通常130キロまで、雨の日は110キロまで。実家の近くには札樽自動車道という、札幌ー小樽間を結ぶ高速道路があるのですが、そこの制限速度は80キロ(距離が短いというのもあると思いますが)。フランスと比べると、「高速」ではないなあと、いつも思います。

写真は車中より撮った風景です。

ブルターニュへの旅2_c0146402_510082.jpg走って一時間ほどするとお腹がすいてきました。なので、高速道路の休憩所にあるレストランでお昼を食べることに。

フランスの高速道路は、休憩所がとても充実しており、短距離の間にレストラン、カフェ、売店などがある休憩所が沢山設置されています。中にはホテルまであるところも。この日、レストランには大きな豚のもも肉を焼いたものがあり、それを店員さんがナイフで削いで、お客さんに提供していました。あまりにも美味しそうだったので、それを見た私達ももも肉を注文。付け合せも何種類からか選べ、私も夫もラタトゥイユを選びました。なかなか美味しかったです。

ブルターニュへの旅2_c0146402_5175799.jpgさて、この日の目的はまず、かの有名なモン・サン・ミシェルを訪れることでした。実は私達、このあまりにも有名すぎる観光地を、強く訪れたいと思っていたわけではなく、まあ有名だし、近くだし、行ってみようか、という気持ちでいたのです。

でも、段々その地が近づくにつれ、何か恐ろしく大きなものが見えてきました。モン・サン・ミシェルです。
写真を撮ったところからは結構距離があったのですが、それでもこの大きさ、この圧倒感。車中で二人で「凄いね!凄いね!」と興奮し始めました。これははやく実物を間近で見たい!!

ブルターニュへの旅2_c0146402_5241417.jpg海岸線に沿って車を走らせること20分、ようやくモン・サン・ミシェルに到着しました。
着いてみて、改めて「これはすごい」と思いました。最初の気だるい気持ちなんてどこへやら、もう心の中は興奮しかありません。

今まで日本でも写真やテレビで散々見てきましたが、実物を見て、全くその存在感と圧倒感が違うことに気づかされます。中心の修道院の周りには、アパルトマンやお店などもあり、これはもう一つの「国」とも言えると思いました。

ブルターニュへの旅2_c0146402_5312426.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_5314870.jpg中に入ってみると、ある程度は予想していたのですが、とにかく日本人が多かったです(笑)そのせいか、左の写真にもあるように、お店の看板にも日本語が書かれています。この日は関西からの旅行者が多かったのか、関西弁が良く聞こえてきました。


急な坂を登っていくと、元修道院のミュゼがあります(写真右)。この島の中心に建つこの修道院、是非見なくてはと受付カウンターが閉まる10分前にぎりぎり到着し、チケットを購入して、いざ、中へ!

ブルターニュへの旅2_c0146402_5411078.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_5411835.jpg中に入ると、まるで迷宮のように複雑な構造。そして広いために、案内の矢印が無いと迷ってしまいそうです。きっと、昔にはここで迷った修道僧も絶対いるよね、と話しながら歩いていました。

複雑な通路を抜けて高いところまで行くと、写真左のようなあふれんばかりの光に包まれた祈りの場所に出ます。でもここを抜けると、再び写真右のような、暗い、迷路のような通路に。

ブルターニュへの旅2_c0146402_5454133.jpg中にはこんな回廊も。まさに「天空回廊」とでも言えますでしょうか。

いにしえの修道僧は、こんな美しい回廊を歩いてまわって思索に耽っていたのでしょう。

ブルターニュへの旅2_c0146402_548498.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_5541977.jpg左はこの回廊の天井です。見ての通り木製です。私達はこれから先、ブルターニュを周って様々な教会を訪れるのですが、それら教会のほとんどは、ここと同じように天井が木製で出来ていることがとても多かったのです。北欧の方では、木で作られた教会があると聞きますが、それらと何かつながりがあるのでしょうか。技術的な問題なのか、気候的な問題なのか、はたまた別に何か理由があるのか。

右はモン・サン・ミシェルにおける主人。夕日が丁度良いところにあり、一枚ぱちりと撮ってしまいました。


ブルターニュへの旅2_c0146402_557471.jpgこの日の宿は、近くのサン・マロという街に取っていました。サン・マロは12世紀半ばに岩島上に建設されたのが始まりで、その後ここの住民は敵船の強奪を始めます。14世紀には公認の自治都市になり、その後政府公認の海賊となるのです。

そういう経緯からか、この街の旧市街は、全部を城壁で囲まれていて、見るものを圧倒します。モン・サン・ミシェルに続いて、本日の二度目の感動でした。
サン・マロに到着したのはもう7時近く。この日はホテルで少し休み、すぐ向かいにあるビストロで食事をしました。

ブルターニュへの旅2_c0146402_6101567.jpgLe bistro de Jeanというこのお店、街をぐるっと周って、一番雰囲気が良さそうだったのでここを選んだのですが、正解でした。
お店のご主人、ジャンさんは寡黙でもくもくと仕事をこなす、職人気質(?)な、でも感じの良い方、対して接客担当の奥様は常にレストラン内を見渡し、お客さんに声をかけられてから動くのではなく、自分から積極的に仕事を探し、お客さんと会話を楽しむ(でも決してうるさくない)、素晴らしいマダムでした(おまけに可愛かったのです)。お料理もとても美味しかった!

ブルターニュへの旅2_c0146402_615419.jpgまずは突き出し。バゲットの上に海老のクリームソースのようなものを塗ったものでした。ワインは何故かアルザスのリースリングを選択(笑)でもこのリースリングもとても美味しかったです。ジャンさんの選択が良いのでしょう。突き出しとよく合っていました。

下左は主人の頼んだアントレ。魚のスープです。一口頂きましたが、魚の出汁が良く出た濃厚なスープで、付いているチーズやクルトンなどを入れて食べます。

ブルターニュへの旅2_c0146402_6201976.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_6205271.jpg手前にある黄色いものはルイユというソースです。にんにくやとうがらし、じゃがいもや卵黄などを混ぜて作ったもので、これを入れるとスープがより濃厚になる気がします。

右は私の頼んだ牡蠣です。ブルターニュに来たら牡蠣!と私は勝手に思っています。なので、迷いなく牡蠣を選択。レモンをぎゅっと絞って、牡蠣の汁と一緒に食べ、幸せな気持ちになっていきました。

ブルターニュへの旅2_c0146402_6322246.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_6324687.jpg

こちらはメインとして選んだものです。左が主人の選んだタラの背中のカマンベールチーズソース。カマンベールチーズのソースなんて初めて聞きましたが、一口おすそ分けしてもらうと、チーズの酸味が程よく利いて、淡白な魚の味にアクセントを与えてるように思いました。
右は私の頼んだホタテのクリームソース。ちょっとカレー粉も入っていて、こちらも飽きない味で美味しかったです。ポワローのソテーしたものが下に入っていて、その焦げ目がアクセントになっていました。
ブルターニュへの旅2_c0146402_638536.jpgブルターニュへの旅2_c0146402_6402187.jpg

最後はやはりデザートを頼んでしまいました。左は主人選択の、塩キャラメルアイスとバニラのアイス盛り合わせ。やはりこちらは塩が特産のためか、このようなアイスもあるのだなあと感心しました。味もとても美味しくて、私もちょっぴり、そちらにすればよかったなーなんて思ってしまいました。
でも私の頼んだ右のデザートもとても美味しかったです。これはFar Bretonという、ブルターニュのお菓子で、プディングに近い・・といったらいいでしょうか、カスタードのような生地の、柔らかい、優しい味のお菓子です。これには無花果のジャムとアイスがついてきました。

食後はカフェを頼み、お店を後にしました。本当は食後の散歩として、少し旧市街を歩きたかったのですが、結構寒かったためにホテルへ直行し、市街観光は翌日に持ち越しとなりました。

この日、午前中はお墓参り、午後はモン・サン・ミシェル、そしてサン・マロの美味しい食事と、なかなか充実した一日となりました。
# by merico-merico | 2009-03-09 06:55

ブルターニュへの旅1

ブルターニュへの旅1_c0146402_5382043.jpg帰国直前のあわただしい期間ではありますが、最後の大旅行として、先日、私も夫もアルザスに匹敵するくらい大好きな地方、ブルターニュへ車で旅行に行ってきました。右が手書きで申し訳ないのですが、アルザスとブルターニュの位置関係です(画像クリックすると綺麗に見れます)。アルザスがフランスの極東なら、ブルターニュはフランスの極西。お互い、フランスの中でも特に、独自の文化を育んできた地方と言えます。アルザスはドイツの文化を色濃く残していますが、ブルターニュはケルトの文化と繋がっていて、限りない魅力がある地方です。
今回の旅の目的は、それらブルターニュの文化を追うこと、そして、勿論おいしい食事を求めることでした(笑)

ブルターニュへの旅1_c0146402_5413584.jpgストラスからブルターニュへ行こうと思ったら、物凄く頑張れば一日で着くことも可能でしょうが、何せ1000キロくらい離れている地方です。丁度真ん中辺りにあるパリを中継地として行きました。旅行記1ではまずパリのご紹介を。

私達は、パリに滞在するときは、かならず13区の中華街の近くに滞在します(Ibisというホテルです)。というのも、車で来たとき、高速道路からすぐに近い場所にあること、TGVできた時も、パリ東駅からメトロで一本で来れること、そして、何よりも、中華街の美味しい料理が食べられることが嬉しくて、ここにホテルをいつも取ります。

ブルターニュへの旅1_c0146402_5492366.jpgブルターニュへの旅1_c0146402_5495417.jpg

ブルターニュへの旅1_c0146402_5502527.jpg夜だったので、ちょっと見づらいのですが、ここの辺りには沢山のアジア系のレストランがあります。同じように、アジア食材のお店もあります。左のように、もちろん日本のレストランも。


このように、漢字があふれていて、13区にいると、何だか自分はフランスにいるのではなくて、中国のどこかにいるような錯覚に陥ります。聞こえてくる言葉も、フランス語よりは中国語。道行く人たちも、東洋系の人たちがかなり多いです。
ブルターニュへの旅1_c0146402_5472620.jpg名前は中華街、ですが、実際に多くあるのはヴェトナム系の料理と言えます。その中でも有名なフォーのお店がこちらです。
「PHO14」というこちらのお店、他のお店が閑古鳥が鳴いていても、このお店だけは何故だかいつも人がいっぱいです。

下の二つは、今回私達が頼んだものです。左が私が頼んだもの。フォースペシャル、という名前だったと思いますが、肉団子、牛肉の熱を通したものと生のもの、そして牛のトリップが入った豪華な一品。右は主人が頼んだもので、こちらは生肉のみが入ったものです。
私の頼んだフォーの肉団子は、意外なくらい弾力があり、味も美味しかったです。トリップも意外にフォーにあうんだなあと思いました。
この13区のほかのお店でもフォーを食べましたが、やはりこの「PHO14」のスープが一番美味しいと(私達は)思っています。

ブルターニュへの旅1_c0146402_675252.jpgブルターニュへの旅1_c0146402_681862.jpg

ブルターニュへの旅1_c0146402_616483.jpgどこのヴェトナム料理店でも同じですが、ここでも、このようにもやしやハーブ、レモンなどのお皿が出てきます。レモンは絞って、果汁をスープに混ぜていただきます。ハーブもちぎって、フォーと一緒に食べると、とっても美味しいです。

面白いなあと思ったのは、東洋系の人たちはこのもやしのお皿のものを、フォーが来てからそれに入れて食べるのですが、フランス人はこれを「前菜」として、生のままもやしをつまんでいる光景を良く目にします(勿論、フォーに入れて食べる人もいますが、フォーが来る前にもやしを完食する人も多いです)。さすがフランス、と思った瞬間でもありました。

ブルターニュへの旅1_c0146402_6244052.jpg食後にはこちらのデザートを。
これ、小豆の煮たものにココナツミルクを入れたものなのですが、小豆とココナツミルクって、こんなに合うものなのだと最初はびっくりしました。程よい甘みの小豆とココナツミルクが見事に調和して、飽きない味になっています。また、蓮の実も沢山入っていて、このデザートに味と歯ごたえのアクセントを与えています。
以前食べたとき、すっかり気に入ってしまって、以来必ずここに来たときは食後に食べています。

余談ですが、ここのお店では食事と一緒にこのような甘い飲み物(のようなもの?)を頼んでいる人を良く見ます。これが本場ベトナムの食べ方なのかな、何て考えています。

ブルターニュへの旅1_c0146402_6311619.jpgお腹いっぱい食べたあとは、隣のカフェで一息ついてからホテルへと歩いて戻りました。

翌日午前中は、主人の大好きな作家さんのお墓があるモンパルナス墓地へ行ってお墓参り。写真はその墓地から見たモンパルナスタワーです。
沢山の有名人のお墓がある中で、その作家さんのお墓はひっそりとたたずんでいました。

さて、パリで美味しいものを食べて栄養を沢山付けたあとは、いよいよ今回の目的地、ブルターニュへと向かいます。
# by merico-merico | 2009-03-07 06:47

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_5273397.jpg昨日までは曇り空続きだったと、このブログでは書いていたのですが、私の願いが通じたのでしょうか。今日は見事な青空が広がり、気温も温かいという、過ごしやすい一日となりました。
朝、語学学校へ行く途中、カテドラルの横で綺麗なお姉さんが、朝日に照らされた美しいカテドラルに魅せられたのか、写真を何枚も撮っていました。それを見ていた私も、何だか真似をしてカテドラルを撮りたくなり、お姉さんが去った後に、同じ場所で同じ角度で、カテドラルを写真に納めて見ました。どうでしょう?
Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_5324412.jpgこんな天気の良い日に、出かけない手はありません。午後は用事もあったのでドライブも兼ねて、南の方へちょっと出かけてきました。

用事というのは、前にご紹介したZellenbergでのワインの調達が一つ。嬉しいことに今日はお店のマダム、マルティーヌさんに、ピノ・ノワールで作った白ワインという、ちょっと変わったワインを頂いてしまいました。今年から作っているものだそうです。私達が二番目のお客さんだと言われました。
そしてもう一つ、Zellenbergから更に南、コルマール近辺の村にあるお菓子屋さんで、チョコレートを買う予定があったのです。

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_5401385.jpgそれがこの、Wintzenheimという村の入り口ににある、チョコレート専門のお菓子屋さん、Grimmerです。

上の写真が外観です。そして中に入ると、売り場とともに、左の写真のようなカフェも併設されていて、魅惑的な甘い香りを漂わせています。お菓子を買うのが一番の目的だったのですが、カフェを見てしまうと、思わず足がそちらの方へ行ってしまい、少しここで休んでから目的を達成することにしました。

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_5452368.jpgメニューを見てみると、まずショコラショーが載っています。これらはここのお店の自慢のメニューのようで、ナチュラルなショコラショーのほかに、アルコール入りや蜂蜜入りなど、沢山の種類のショコラショーがありました。

私は、その中から一番苦いという、南アメリカのカカオを使ったものを選択。
店員さんが、「苦いですよ!苦いですよ!」と強調していました(笑)

私は、飲み物はあまり甘いものは好きではないので一番苦いものを選んだのですが、飲んでみると、確かに甘さはあまり無いのですが、店員さんが言うほど苦くは無く、甘くないのが好きな私にはとても飲みやすかったです。カカオの濃さも、濃すぎず、薄すぎず、丁度良い感じのものでした。
器も、白くて細長い、かわいらしいカップで、量も丁度良かったです。

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_601657.jpgショコラショーには、このようなチョコレートがついてきます。

さすがショコラティエ、このチョコレートも、中にプラリネのようなものが入っていて、そして甘さも控えめで美味しいものでした。

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_645719.jpg実はショコラショーにチョコレートが付いてくる事を知らず、何か甘いものを少し食べたいな、と思って、今回はこのモンブランも一緒に頼んでいました。

このケーキ、洋酒がきいた栗のペーストは濃厚で食べ応えがたっぷりとあり、対して生クリームは軽めで、甘さ控えめ、こちらも洋酒の香りがほんのりと漂い、栗と一緒に食べると、上品な味わいを醸し出してくれました。ケーキのベースには卵白を焼いたものがあり、それもさくさくしていて、栗、生クリーム、そして卵白を焼いたそれらをあわせて食べると、栗のざらっとした食感、生クリームのふわりとした感触、そして卵白のさっくりとした食べ応えという三種類のちがった味わいがあり、大変美味なモンブランでした。

ケーキ頂上にはお店のチョコレートが鎮座しています。このチョコレートも、中になにかクリームのようなものが入っていて、口の中ですっと溶けていきました。
このケーキ、もう一度食べたいです・・・。

Grimmer (Wintzenheimのお菓子屋さん)_c0146402_6125131.jpgショコラショーと甘いものを頂いた後は、チョコレート売り場で、チョコレート購入、という本来の目的を済ませました。

さあ帰ろう、とお店を出ると、我が家の車が周りの車に囲まれてしまい、車を出すことが出来ない状況になってしまっていました。仕方なくもう一度お店に戻り、店員さんに、車が出せない旨を伝えると、すぐに動いてくれて、周りの車の持ち主を探してくれて、無事にお店から出ることが出来ました。店員さん達も、とても感じが良かったです。
満たされた気持ちになって、黄昏時のアルザスを北上していきました。



GRIMMER:61 route de Colmar - 68920 WINTZENHEIM
Tél +33 3 89 80 60 40
Fax +33 3 89 79 21 12
# by merico-merico | 2009-02-26 06:28

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4183540.jpgストラスブールはここのところ、曇り空続きでどんよりした雲がたちこめています。寒さは以前よりも緩和してきて、過ごしやすくなったものの、もう少し晴れの日があってもいいのになあ、と思ってしまいます。天気が不安定になりやすい地形であるので、仕方ないのですけどね。

そんないつもどおりの曇り空の今日、ストラスブールに嬉しいお客様が尋ねて来て下さいました。
ストラスブール近郊の街に住むFさんの奥様と、2人の可愛い娘さん達です。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4254172.jpg一緒にお昼を食べましょう、と、セレクトしたお店はこちら、旧市街から少しだけ外れた通りにある、ラオス・タイ料理屋さんの「Au grain de riz」というお店です。
ここは、私達がストラスブールに来たばかりの頃、偶然入ったお店だったのですが、その美味しさにとても驚いて、その後何度か再訪しているお店です。その美味しさを表す様に、お店にはいつも多くの人が訪れ、食事を楽しんでいます。
座れなかったら大変、と、一応予約をして訪れましたが、正解でした。私達が行ったときには既にほとんどの席が埋まっていて、予約をしていて本当に良かったとほっとしました。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4335027.jpg今回頼んだ料理は、まずこちら、海老とトマトのココナッツスープです。

このスープ、きちんと下ごしらえした海老、くし切りにしたトマト、マッシュルームを具に、レモングラスやカー(タイのしょうが)、香菜の良い香りが漂う、とても美味しいスープです。
ちなみにこれには「ちょっと辛いですよ」の表示がついていますが、私達から見れば全然辛くありません。でも。フランスの方達にとってはきっと、とても辛いのだろうな・・と思います。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4405632.jpgNem(ネム、春巻きのこと)も、豚肉と鶏肉のものを一つずつ頼みました。

こちらでは、春巻きはレタスとミントで包んで、ニョクマムベースの甘酸っぱいタレで食べます。こんな食べ方をするんだと、最初は驚きました。特にミントを一緒に挟むなんて、日本にいたときは、ミントはお菓子か歯磨き粉に使うものだというイメージを持っていた私にとっては衝撃だったのですが、この食べ方、めちゃくちゃ美味しいです。
今では、ミントが無いとだめなくらいになってしまいました。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4453722.jpgこちらはこのお店の特別料理、Nem "Au grain de riz"です。
これ、写真がちょっと暗くて見難いのですが、タイ米を多めの油で焼き付けて、それにライムや何かで味をつけているものだと思います。この料理、甘酸っぱく、でも奥深い味わいもあり、魚醤系の味も含まれ、今までに食べたことがないような味で、とても気に入っています。
Nemと同じく、これもミントと一緒に食べるのですが、この料理にも、ミントは絶対必須です!ミントって、料理に使っても美味しいハーブなのだと、こちらのお店で学びました。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4534043.jpgこちらは海の幸の鍋物。イカやホタテ、白身魚などと春雨が一緒に煮込まれていて、魚介の出汁がいっぱい出ていて美味しかったです。

何となく、これを食べていると、白いご飯が欲しくなり、一緒に頼んでいた、上の写真のNem "Au grain de riz"の横にある広東風炒飯と一緒に食べてしまいました。こういうときは、自分ってやはり日本人なんだなあとつくづく感じてしまいます・・。

Au grain de riz(ラオス・タイ料理)_c0146402_4574361.jpgそして最後に来たのは、前項でもご紹介しましたが、タイの焼きそば、パッタイです。こちらは鶏肉と海老の二つの具がありますが、今回は海老のパッタイを選択しました。

私の使っているパッタイソースとはすこし違い、ここのお店の味付けは甘酸っぱくは無く、恐らく魚醤の味が主のものだと思います。落ち着いた味で、シャキシャキとしたもやしが沢山入った、美味しいパッタイです。


おしゃべりしながらご飯を食べているうちに、気がつくともう二時近くとなり、周りのお客さんはほとんど帰っていて、残るは私達と、もう一組のカップルだけとなっていました。
美味しい料理をみんなで一緒に食べられて、本当に楽しかったです。


Au grain de riz:5 rue d'Austerlitz 67000 Strasbourg
Tél:+33 3 88 35 57 57
# by merico-merico | 2009-02-25 05:28 | ストラスブールのレストラン